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2012年2月25日 (土)

免許証

 知り合いのブログ記事で免許証の話題が出ていました.で,久しぶりに自分の免許証を眺めていて気付いたことが…

Menkyo ちゅ,中型って何?

 調べたらいつの間にか道交法が変わっていたようです.それによると,従来は普通自動車と大型自動車の2段階だったものが,普通(5トン未満),中型(11トン未満),大型の3段階になったんだそうです.

 で,以前の普通免許だった人は自動的に中型免許(ただし8トン未満に限定)になるんだそうです.

 う~ん,複雑な気分です.

 実は私の免許証,見ていただくとわかるんですが原付小特に文字が入っています.鋭い人はピンと来たかと思いますが,実はこれいつの日か全種類の免許を制覇するための布石だったんです(笑).

 日本の運転免許というのはより上位の免許を先に取ると下位の免許は取れなくなります.たとえば自動二輪の免許を持っている人は自動的に原付にも乗ることができるので,後から原付免許を取ることができません.ですから原付→自動二輪の順に取らなければならないのです.同様に小特は原付以外のすべての免許で運転できる自動車なので,これも最初のうちにとっておかないと二度と取れなくなる免許です.私はそのことを見こして普通免許を取る前に原付と小特を先に取ったのです(ヒマだったんだねというツッコミはなしで 笑).

 しか~し! 今回強制的に中型免許に分類されたということは,今後いくら頑張っても新規に普通自動車の免許は取れませんから(中型は普通の上位免許なので),私の全制覇の夢は崩れ去ったのであります(免許を一度失効させて取り直すという技もありますが…).

 ちなみに小特というのは,小型特殊自動車のことで,定義によると

「ショベル・ローダ、タイヤ・ローラ、ロード・ローラ、グレーダなど国土交通大臣の指定する特殊な構造の自動車 のうちで最高速度が15キロ以下のもの」または「農耕トラクターなど,国土交通大臣が指定する農耕作業用自動車のうちで最高速度が35キロ未満のもの」

をいうのだそうです.とここまで考えてきゅうに沸いた疑問ががあります.それは

 ドイツの1号戦車は小特で運転できるのか?

1mta(写真) 農業用トラクター名目で造られた1号戦車

 第1次世界大戦に敗れたドイツはベルサイユ条約で戦車の開発および保有を禁止されました.しかし,将来に備えて戦車開発技術を確保しておきたいという軍部の思惑もあり,農耕用トラクターという名目で極秘裏に開発が行われました.これが後に1号戦車となるものです.

 この車がもし今の日本にあったとすればどうなるのかです.あくまでも名義は農耕用トラクターですから,もしこれで最高速度が35キロ未満なら立派な(笑)小型特殊自動車ということになります.

 で,スペック値を調べると,初期のA型で最高時速37キロ,おしい! わずかの差で小特にはなりませんでした(大特免許が必要です 笑).

 ちなみに小特免許は学科のみで実技はありません.私が受験した時は受験者は私ひとり,問題用紙は使い古されたよれよれの紙でした(もしかしたら問題が1種類しかないのかもしれません).難易度はかなり低く,後で試験官の人に満点でしたとほめられました(笑).

 

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2012年2月24日 (金)

学会の会場が…

 私も所属している日本温泉気候物理医学会,日本医学会の分科会の中ではかなり老舗に属する学会です.年1回の総会のほかに地方会も行われます.温泉の名を冠している学会だけあって,毎年温泉地で開催されるのが魅力の一つです(笑).温泉が好きな私も毎年演題を引っ提げて参加している学会ですが,ちなみに昨年の総会が開催されたのが鹿児島県の霧島温泉で,メイン会場となったのがみやまコンセールでした.

Kirishima_023Kirishima_008(左写真1) みやまコンセールの外観,(右同2) 学会場入口

 一方今年の開催地に予定されているのが秋田県仙北市にある田沢湖高原温泉郷です.元は田沢湖町といったんですが,平成の大合併で今は仙北市として市制に移行しています.

 懇親会等の会場となるのは駒ヶ岳観光ホテルという当温泉郷を代表する大型ホテルですが,学術集会の会場となるのは仙北市民会館となっていました(市のHPを見たら席数1000以上のホールを持つ立派な施設のようです).

 しかし,先日学会のサイトを見たところ会場が変更になっていました.その変更先とは…

 仙北市立生保内小学校体育館!!

 なんと小学校の体育館だそうです.地域の研修会ならともかく,全国規模の医学会の会場が小学校の体育館というのは初めて聞きました(笑).なにか手違いがあったのでしょうか.ちなみにプログラムによると今回の学会には遠くフィンランドからも温泉医学関係の偉い先生がやってきます.フィンランドの先生もビックリかもしれません(笑).

 ちなみに学術集会では会長講演や特別講演,シンポジウムなどは大きなホールで行い,一般演題などは小規模な会議室が使われたりするんですが,今回は会場は体育館のみですから,すべてをここでやるわけです.椅子の並べ替えとかが大変そうだと余計なことまで考えてしまいました.

 

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2012年2月21日 (火)

今年の夏休みは…

 毎年定番になっている私の夏季休暇旅行,ここ数年を振り返ると

 2011年はアフリカ南部のオカバンゴデルタ,2010年が南米ベネズエラのギアナ高地,2009年がビザンチン帝国の都イスタンブール,2008年がアフリカのナミビア,2007年がインド洋の巨大な島マダガスカルという感じでした.2009年のイスタンブールを除けば秘境系・ネイチャー系ばかりです(2009年は当初ギアナ高地を考えていたものの,新型インフルエンザ騒動のためアメリカ大陸行きを断念した経緯があります).

 実はこの理由として,秘境系は観光自体に体力を必要とする(あるいは不便を強いられる)ところが多く,歳を取ってからだとなにかと辛いだろうからというのと,こういう場所は政情が不安定になりやすく,それこそ行ける時に行っておかないと二度と行けなくなる可能性があるからというのがあります(現に古代メソポタミア関連の遺跡には当分行けそうにありません.なにせイラクですから 爆).

 そんな私にとって,今行きたい秘境系として挙がっている第1位が西アフリカのマリ共和国にある黄金の都トンブクトゥです.マリには派手な仮面の踊りで有名なドゴン族なんかもいて観光資源は豊富なんですが,現在トンブクトゥのあるマリ北部は政情が不安定になっていて,ここ1~2年渡航が難しくなっています(大手旅行会社はもちろん,アフリカに特化した会社である道祖神でも取り扱いを中止しています).というわけで残念ながらそこには行けません.

 で,次に行きたいのが南米太平洋岸にあるアタカマ高地とボリビアのウユニ塩湖です.幸いここは政情もまずまずなので渡航可能です.しかもクラブツーリズムからはこの両者を一度に見に行けるツアーが出ていて,こりゃ行くしかないと思いました.

 しかし,ここで問題が.アタカマ高地もウユニ塩湖も標高が高い観光地です(ウユニ塩湖で標高4000メートル弱).高山病は大丈夫か?というわけです.せっかく行ったのに高山病でダウンでは情けないことこのうえありません.というわけで,もうちょっと標高的に大丈夫なところで小手調べをとなりました.そこで候補に挙がっているのが,同じ南米にあるペルーの天空の城マチュピチュです.古代インカ帝国の遺跡であり南米の竹田城と呼ばれる(笑)観光地です.ここなら標高3000メートル弱で高山病の心配はありません.しかもついでにクスコという3400メートルの古都にも行きますから小手調べにもなるという寸法です.

Takedajo(写真) 日本のマチュピチュと呼ばれる竹田城

 というわけで,今のところこのペルーが第1候補に挙がっているのでした(ここは人気の観光地だから早めに手配しないといい宿が取れないななどと思っています).

 なお,今年のマチュピチュが順調なら次はいよいよウユニ塩湖ですが,来年2013年はヴェルディ&ワーグナーの生誕200年であり,オペラ好きの身としてはそれが話題の夏の音楽祭観光に充てたいなとすでに考えているのでした(とはいえ,バイロイトは論外なので,ヴェローナやザルツブルグ音楽祭辺りが狙い目か).

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2012年2月16日 (木)

第15回ひの新選組まつり

 日野市観光協会のHPによると,今年のひの新選組まつりが例年同様5月の第2週末に開催される模様です.

 第15回ひの新選組まつり

 本来昨年の5月に第14回が行われる予定でしたが,3月11日の震災の影響もあり中止となり,その後11月に日野市産業まつりの一環としてひそかに行われていたため,今年のお祭りは第15回となるようです.例年通りパレードが開催され,隊士コンテストも行われるようです(コンテストの日程は連休前というウワサが…).

 第9回から参加している私ですが,今年も参加することは間違いないとは思います.ただ,どういう形態で参加するのか(隊士で出るのか,同時代の人物で出るのか等)はこれから考えたいと思います.

 記事によると同時代の人物のリストが載ってるんですが,リスト以外の人物もありな様子です(ケイキさんや山岡鉄太郎なんかもありか 笑).そういえば,昨年秋のイベントでは薄桜記とコラボしていたそうなので,だったら幕末未来人とのコラボもあってもいいじゃないかと思ったのでした(もしそうなら伊藤や水戸浪士の樫岡あたりがいいな 笑).

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2012年2月15日 (水)

こんどはトマトジュースか

 ここ数日トマトおよびトマトジュースが爆発的に売れているそうです.

 「メタボに効く」で大人気、今度はトマトが売り切れ状態

 これまでも納豆ダイエットや朝食バナナダイエットなど,何か特定の品目が体にいいというと,そればかりが爆発的に売れるという現象がしばしば見られたんですが,今回はついにトマトが取り上げられた様子です.

 従来はテレビ番組で取り上げられてブームになるケースが多かったのに対し,今回は京都大学の先生が書いた論文から始まったというのがミソです.京都大学の先生が言ってるんだからそうなんだろうとみんなが飛びついたというところなんでしょう.ただ,記事によるとあくまでもマウスでの実験段階での話ということで,人間でもそうだというエビデンスはないようです.まあトマトやトマトジュース自身に害があるわけではないのでいいんでしょうが(ただし食塩添加のトマトジュースの摂りすぎは塩分過多になる可能性があり要注意),毎度毎度の健康騒動,なんだかなあと思ったのでした.

 で,記事を読み進めたところ最後の方に気になる文が…

 「日本デルモンテは、今回の京都大学の研究にも連名で参加しているが…」

 なんと,トマトジュースメーカーのデルモンテが件の研究に一枚絡んでるらしいです.もしかして実験段階にも関わらずこうしてデータが世間に流出して話題になった背景に,こうしたメーカーの思惑が絡んでいるんじゃないかなどと深読みしたくなったのでした(メーカーが研究に参加ってことは,要するに研究費を援助しているっていうことだし 意味深).

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地虫鳴く 新選組裏表録

 先日ここで紹介した幕末の青嵐,面白かったので同じ作者(木内昇さん)の同じ新選組作品を購入しました.タイトルは

 地虫鳴く 新選組裏表録

 前作品が近藤,土方ら主として主要幹部の視線で見た新選組の物語だったとしたら,この作品はそういう人物ではない隊士の視線から見た新選組の動きということになります.

G1_064 今回そういう語り部的な役割を担うのは,篠原泰之進尾形俊太郎,そして阿部十郎の3人です.篠原は伊東甲子太郎の古くからの盟友でともに御陵衛士に参加する人物,尾形は新選組が結成された初期(八・一八の政変以前)からの隊士で主に監察方として活躍するなど知名度は高くないですが結構重要な仕事をしていた人物,そして残る阿部は元々大阪から谷三十郎,万太郎兄弟とともに文久三年に入隊した人物です.この三人の視点によって,慶応元年の大坂ぜんざい屋事件から戊辰戦争後明治4年の会津までが描かれる作品です.

 役柄からわかるように,篠原は伊東の傍にいて次第に佐幕化していく新選組からどうやって離脱するのか,尊攘派の志士たちとどうやってコンタクトを取るのか思い悩む甲子太郎の姿をあぶり出します.一方で尾形は主として土方の命で監察の山崎とともに伊東一派の動きを巧みに観察する役割を担っています.そして残る阿部ですが,彼はいったい自分は何のためにこんなことをやっているのかという目に見えない葛藤と戦いつつ,日々の暮らしを送っています.本作では3人の中でもこの阿部十郎がもっとも重要な枠割を担っているように感じます.当時の新選組の大多数の隊士は,みなそれぞれ思いはあったはずですが,当時の時流のあまりの速さについていくことができず,結果漫然と隊士としての仕事をコツコツやるだけのマシーンになってしまっていたのです,そういう幹部ではない隊士の鬱々とした気分が作品全体に漂っています.

 語り手3人のうち2人が御陵衛士になる人物ということもあり,物語は伊東甲子太郎とその周辺が中心になります.そういう意味では非主流派視線からの新選組物語ともいえます.出張のお伴にと思って読みはじめましたが,面白かったので一気に読んでしまいました.

 

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2012年2月 9日 (木)

ようかいけむり

 先日新横浜ラーメン博物館に行った際,中の駄菓子屋でこういうのを購入しました.

P2090007(写真1) ようかいけむり表面

 ようかいけむり(妖怪けむり)です.これは背面についている松脂みたいなべとべとした成分を指にとって,パチパチすると煙が出るという代物です.

P2090012(写真2) 裏面はこんな感じになっています

 これは私が小学生だったころから存在しているものですが,当時実際にパチパチして煙が出るので感動した思い出があります.

P2090015(写真3) 青いサークルの部分に煙が見えています

 さきほどちょっと出してきて遊んでみました(笑).

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2012年2月 7日 (火)

パラオへの小旅行

 北海道生まれの岩手県育ちの私,47都道府県の中で寒いことで1,2位ではないかという地域にゆかりが深いんですが,実は大の寒がりです(笑).

 関東の人なんかに北海道や岩手のことを言うと例外なく「寒いんでしょう」といわれます.間違いではないんですが,じつは北海道や岩手は寒いだけあって住宅の造りがそもそも寒冷地仕様になってす.古い家はともかく,比較的最近の住宅だと二重サッシに床暖房,強力な強制換気付きのヒーターと真冬の室内は逆に暑いくらいになっています(なので北国では真冬にTシャツ1枚でアイスクリームを食べます 笑).しかもこういう地域は公共交通機関が発達していないため,移動の際も自動車でドア to ドアという感じで,実は外気にさらされる機会って意外に少ないんです.なので家の造りと暖房設備が中途半端な関東の方が実は寒いんじゃないかと思っています.

P1280163(写真1) パラオのガイドブックでは定番のセブンティアイランドの空撮

 そんな寒がりの私,最近では大体2年に1回のペースで冬に南国に逃げています.今年も先々週末にちょっと行って来ました.行った先はパラオ共和国,グァムの南西,フィリピンの東に位置する島嶼国家です.我が家では実は2005年2月から通算3回目の訪問になります.

Parau_328(写真2) ココナッツジュースをいただきます

 このパラオ,何がいいかといって,気候もさることながら,そのゆったりさです.元々パラオはダイビングのメッカとしてダイバーの世界では有名なところだったんですが,その半面他のビーチリゾート地にあるような,ゴルフ場とか大型免税店などといった余計なものがありません.なので何も考えずにのんびりゆったりと時間を過ごせるのです.周辺いたるところに美しいサンゴや熱帯魚が見られますが,ダイビングでなくシュノーケリングでもそれらを堪能できるのも魅力です(実際にパラオの海のオプショナルツアーではシュノーケリングはほぼ標準で付いてきます).まさにシュノーケル三昧に浸れる観光地というわけです.

P1280054(写真3) ロックアイランドにある有名なロングビーチ

 一方でパラオは第一次世界大戦後から第二次世界大戦に至るまで20年以上日本の統治下にあったところです.特にパラオの中心地であるコロールにはミクロネシアを統治する日本の役所である南洋庁の本庁が置かれるなど,当時の日本が非常に重要視した土地でした.なので当時はたくさんの日本人も入植していました.この時代に持ち込まれた日本の文物がそのまま今に至り,結果パラオの食生活や言語には日本の影響が色濃く残ることになったのです(パラオ語で電柱をデンキバシラと呼ぶことや,食堂のテーブルに醤油の瓶が置かれていることなど).なので食べ物ひとつとってもどこか懐かしいムードが漂っているのでした.

Parau_310(写真4) パラワンランチ,焼きおにぎりと冷やしそーめんが付いているのがポイントか?

 今回は貯めまくったクレジットカードのポイントをマイルに移行して航空券を取り,ホテルのみ別に手配して行って来ました.3回目の訪問ということで,メジャーなポイントはスルー,船ではいけないセブンティアイランドのセスナでの訪問,パラオ最北端の秘境カヤンゲル島を中心に見てきました(もちろん何もしないでホテルでのんびりの日も).

P1300282(写真5) 島影にはこんなところも

 非常に有意義な休暇でしたが,反面帰国後寒暖差にやられてちょっと風邪をひいてしまったのが残念でした(もう治りましたが 笑).

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2012年2月 4日 (土)

ミラーマン

 子供時代から特撮好きだった私,今でも時々昔のそんな作品をレンタルしては楽しんでいます.とはいえ,仕事もありおまけにいろんな趣味があるので,特撮鑑賞に費やせる時間はそれほど多くなく,予定のない週末や自宅での夕食時が主な時間帯です.

51bagih49ll 最近鑑賞していたのが表題のミラーマンでした.これは昭和46年12月から1年にわたって放送された作品で製作はあの円谷プロです.二次元人(鏡の世界の住人)と地球人の女性との間に生まれた鏡京太郎がミラーマンに変身して戦うお話です).

 今日ついにその最終回を観終わったんですが,この作品は初期と後期で世界観が大きく変わっているのもよく知られた事実です.初期には低予算だったことと,同じ円谷プロが製作していたウルトラマンシリーズとの差別化を図るために,夜の戦闘シーンが多い,正義のチーム(SGM)が派手なドンパチをしないなどやや大人ムードを醸し出していました(その他,同じ怪獣が脈絡なくなんども登場するのも低予算ならではでしょう).

 しかし,同時期にたくさんのヒーロー番組(アイアンキング,ファイヤーマン,サンダーマスクetc.)が乱立し競争が激化したことからテコ入れが図られ,青いジャケット姿(時に黒ジャンバー)だった正義のチームは他番組同様,戦闘服で戦闘機に乗って怪獣と戦うようになり,時間無制限で怪獣と対峙できたミラーマンにもカラータイマーが付けられ時間制限が加わりました(たいていのヒーローは途中でパワーアップが図られますが,このミラーマンに関してはパワーダウンが図られた珍しいケースといえます).

 で,その最終回を観たんですが,インベーダーの最後の侵略計画を阻止し,ついに地球に平和が訪れます.激しい戦いでボロボロになり,戦い終わってみんなのところに戻ろうとする京太郎の前にミラーマン父が登場,地球で京太郎の親代わりだった御手洗博士(SGMの創設者,隊員達に先生と呼ばれている)に

 「インベーダーに荒らされた二次元世界再建のため息子(つまりは京太郎)をこちらの世界に返して欲しい」 と要求します.

 それに対して博士,嬉しそうに

 「わかりました.喜んでお返しします」

と二つ返事でのたまうじゃありませんか.

 ひどい,あまりにもひどすぎます.彼がこれまでどれだけ身を削って地球のために働いたか博士が一番わかっているはずです.OKを出すにしても,「彼はこれまで頑張ってきたので,せめて1か月は休ませてほしい」とか配慮を見せて欲しかったです.これじゃあまるで,

 「もう地球は平和になった.お前なんか必要ないからさっさとどこかに行け」

と言っているようなものです.春秋時代末期,越の重臣范蠡が言った「飛鳥尽きて良弓蔵され、狡兎死して走狗烹らる」(飛ぶ鳥がいなくなれば良い弓はお蔵入りになり,兎がいなくなれば猟犬は食べられてしまう)という言葉をつい思い出しました.

↑ SGMの歌,カッコいいです.

 ちなみに鏡京太郎はSGMのメンバーではありません.ミラーマン第13話で,京太郎がSGMのメンバーになりたいと申し出るシーンがあるんですが,それに対して御手洗博士が「SGMのメンバーになるには知力・体力・精神力全てがそろってなければならない.君は精神面が欠けているから駄目だ」という趣旨を語るシーンがあるんですが,現状のSGMのメンバーを見渡しても,村上チーフや藤本隊員はともかく,安田&野村隊員に関して体力面はどうなのかと思ったのでした(笑).

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2012年2月 2日 (木)

幕末の青嵐

 この冬は全国的に気温が低く,日本海側を中心にたくさんの雪が降っているようです.南国九州の鹿児島でも雪マークが出ていました.鹿児島の雪なんて,西郷どんが決起した西南戦争以来ではなどと考えてしまいました(ウソウソ).

 さて,今日のテーマは久しぶりに新選組,先日近くの書店を覗いたら平積みになっていた本です.

G1_058 タイトルは新選組幕末の青嵐,著者は木内昇氏,字面だけだと男性かと思いますが実は女流作家です(きうち のぼり さんとおっしゃいます.「漂砂のうたう」で第144回直木賞を受賞されています).実は本作は著者の処女作にあたります.

 本作の特徴は新選組の歴史(下澤寛氏の新選組始末記をベースにした正統的なもの)を継時的に,かつ重要な局面に区切って,しかもその場面ごとに重要な位置にいた人物の目線で見たものとなっている点です.重要な人物といっても近藤や土方,沖田といった主要人物だけではなく,たとえば遠景の光の巻の「今の若いものは」の章は浪士組を率いて上洛した旗本,鵜殿鳩翁の視線でにわかに天下の雑群を率いる羽目になり困惑した様子が描かれていますし,初期には清河八郎や山岡鉄太郎が主役の章もあります.一方で新選組を物心両面で支えた佐藤彦五郎が中心となる部分もあり,通して読むことで一面的ではない,さまざまな人物の思いが錯綜した新選組の歴史絵巻を楽しむことが出来ます.

 出張のお供に少しずつ読んできたんですが,魅力的な文章と相まって,久しぶりに楽しめる本に出会ったなと思いました.

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