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2012年1月17日 (火)

21世紀の物理学

 先日ニュースで興味深い話題が出ていました.

 「不確定性原理の」の欠陥実証

 自然科学のなかでもひときわ重要な分野である物理学は時代とともに大きくその姿を変えてきました.物理学は物体や波などがどのようにふるまうかを考察する学問です.19世紀の物理学はニュートン力学マクスウェルの電磁気学がその柱となっていました.ニュートン力学は高校の物理の一番最初に習うもので,物体に力を加えるとどのように運動するのかを,極めて簡単な方程式で記述する優れた理論です.一方の電磁気学は電気や磁気に関する基本的な理論です.今ではこの2つをまとめて古典物理学と呼んでいますが,これらがあまりにも優れていたため,当時の物理学者たちは「もう物理学は完成した学問であり,今後発展の余地はないのでは」とさえ思っていたそうです.

 しかし19世紀末に至り,古典物理学では説明がつかない現象が次々と見出されました.ただ当時の学者たちは,古典物理学が正しいという前提に立って,それらの現象を説明しようとしたため結局上手くはいきませんでした.これらの問題に解答を与えたのが相対論量子論で,前者はアインシュタインによって,後者はボーアを筆頭とする当時30歳前後の若い物理学者たちによって理論が造られました.

 相対論は特殊相対論と一般相対論の2種類があって,特殊の方はニュートン力学の改訂版とでもいうべきものです.ニュートン力学は私たちが普段目にするような速度では正しいのですが,光の速度に近いような高速になると不正確になるのでそういう場合には特殊相対論が必要なわけです.一般相対論は重力の影響について扱う理論となっています.

Bundesarchiv_bild183r57262_werner_h(写真) 若き日のハイゼンベルク

 一方の量子論というのは,原子よりもさらに小さいミクロの世界での振る舞いを記述する理論ですが,今回のニュース記事に出ている内容というのは,この量子論の世界の根幹をなす法則である不確定性原理に実は欠陥があったというものです.不確定性原理はハイゼンベルクという若い物理学者が考案したもので,ミクロの世界では運動している物体の速度と位置を同時に正確に測定することはできないとする原理です.これは測定精度の問題でそうなのではなく,原理的に不可能だという点がミソです.

 今回そんな不確定性原理の欠陥に光を当てた新しい発表,思えば量子論自体がそもそも,「そう考えることによって現象をうまく説明できるから」という理由で成立した理論ですから,それと異なる事実がもし判明したのなら修正を迫られるのは自然な流れです.昨年には光速よりも早い粒子を発見したという相対論に矛盾する発見のニュースがありました.20世紀物理学の矛盾の相次ぐ発見,もしかしてここから21世紀物理学とでもいうべき新理論が構築されていくのかもしれません.

 

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