ビューティフルドリーマー
最近家で昔のアニメ・特撮関係を鑑賞する機会が激増しているんですが,昨夜見たのが表題の「ビューティフルドリーマー」です.別にアメリカの作曲家フォスターの映画ではありません.1980年代にいわゆるオタクの間で大人気だったアニメうる星やつらの劇場版のタイトルです.
この人気がどれほどのものだったかというと,当時の深夜放送の定番,オールナイトニッポンで,山口良一さんが担当していた曜日があったんですが,この中で人気投票と言うコーナーがあって,これは本来山口良一ほか番組出演者の人気投票だったんですが,ここでいつの間にかリスナーが部外者の投票をするようになり,堂々1位にうる星やつらのラムちゃんが選ばれたほどでした(ラムちゃん1位はしばらく続いたんですが,人気投票本来の趣旨に戻そうと部外者への投票を禁止されてしまいました).
このビューティフルドリーマーはそんなうる星やつらの劇場版第2作として1984年に制作されました.漫画・アニメ本来の作者は高橋留美子さんですが,この映画は登場人物・設定以外のストーリーはほぼ,監督押井守さんのオリジナルとでもいっていい作品です(それゆえ,原作者はこの映画を嫌っていたというウワサも).ドタバタ&ラブコメという原作本来のスタイルに加えて,時間と空間の相対性(相対論的か?),夢と現実の境界の曖昧さといったやや難解なSFテーマがミックスされた作品です.
劇場公開がちょうど自分の大学受験と重なっていたため,劇場で見たことはないんですが,大学入学後シリーズが大好きだという友人に勧められてビデオで鑑賞,当初は「なんだ?」と思ったものの,繰り返し見るうちに作品世界にハマっていったのを記憶しています.一般的な人気という意味では,劇場版第1作の方が原作の世界観を踏襲したエンターテイメントだったので,映画の興行成績もよかったようですが,マニアの間ではこの2作目の方がはるかに評価されているようです.
今回実に20年ぶりくらいにこの作品を鑑賞,当時魅了された世界観を久しぶりに堪能したのでした.
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コメント
こんばんはビザ皇帝様。
私も学生時代、βビデオを持っている友人宅に集まり、鑑賞しました。
まさに島本和彦「蒼き炎」の時代ですよ。
実は押井守作品ではこれがベストでは?と思っています。
文化祭前夜の楽しさや買出し…楽しいがゆえに時間が止まって永遠に繰り返して欲しい感覚。共感したものでした。
投稿: おねむり快男児!! | 2011年4月26日 (火) 19:13
おねむり快男児!!さん
こんにちは、コメントありがとうございます。
当時、テレビ版でも原作にないオリジナルストーリーをバシバシ撮っていた押井守さんの、(うる星やつらとしての)集大成的な作品でしたね。
大きなイベント直前の昂揚感、今でもそうですが、本番そのものよりもずっと楽しいと感じますね。
さしずめ、ひのパレもそうですが。
投稿: ビザ皇帝 | 2011年4月29日 (金) 03:33