昔のSF
子供の頃からSF大好き少年だった私,当時NHKで放送されていた少年ドラマシリーズでもSFが取り上げられていた作品なんかはそれこそ夢中になってみていました.
小説の方も好きで,鶴書房のSFベストセラーズシリーズに代表される少年少女向けのSF作品を読みふけっていました.
当時はSFというとどうしても欧米の作品がメジャーでしたが,当時国産のSF作品を盛り上げていた作家たちもいました.このSFベストセラーズは子供向けのこうした作品を収録していたシリーズでしたが,この頃の作家として福島正実,光瀬龍,眉村卓,筒井康隆らがいました.中でも福島正実氏は当時日本ではまだほとんどなじみがなかった昭和30年代にSFマガジンを立ち上げてその初代編集長となり,海外の優れたSF作品を翻訳して日本に紹介する一方,自らもSF作品を書いたり日本人のSF作家を育成するなど八面六臂の活躍をしました.ただ,無理がたたったのか1976年にわずか47歳でこの世を去ってしまいました.
福島氏のSFは今で言うところの長編は少なく,もっぱら短編です.しかしなかなか興味深い作品が多く,当時鶴書房のシリーズに入っていた「リュイテン太陽」や「異次元失踪」(これは長編といえる分量があります),秋元文庫の「真昼の侵入者」,「悪夢の呼ぶ声」などは購入して読んでいました.
その一方,当時既に絶版になっていた作品もありました.これらについてはその後すっかり忘れていたんですが,先日調べものをしていたら,な,なんと,ネットオークションに出ているじゃないですか!
というわけでさっそく競り落としました(って,私以外に入札者がいなかったというウワサですが…).
で,その本が今日到着した次第です.角川文庫が3冊,ハヤカワが1冊です.中島靖侃氏による「ちがう」と「出口なし」の表紙絵が素敵です.
しばらくはこれらの本が電車のお供になりそうです.
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コメント
ビザ皇帝様 こんばんは!
「ちがう」の表紙が、お互いに隣の人にツッコミし合って見える私をお許し下さい。
投稿: まーうさ | 2009年12月10日 (木) 15:43
<まーうささん>
こんにちは,レスが遅くなって申し訳ございません.
「ちがう」って,考えたら凄いタイトルですよね.子供の頃にもこのタイトルに惹かれて「読んでみた~い」と思ってたんですが,
絶版で涙をのんだんです.
どんなお話しなのか,今から楽しみです.
表紙の絵… たしかに意味深ですね.
投稿: ビザ皇帝 | 2009年12月13日 (日) 04:45