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2009年6月25日 (木)

蝉しぐれ

 最近時々静岡方面に出張に行くことが多い私.そんな東海道線各駅停車のお供は本です(東海道線の列車の端に付いているボックスシートを愛用).

 今週から読み始めたのが,表題の蝉しぐれ,説明するまでもなく藤沢周平氏の代表作です.映画化やNHKでのドラマ化もされており,一般にもよく知られた作品と思われます.

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 牧文四郎という下級藩士の少年と隣家の少女ふくとの仄かな恋を背景に,藩主の家督をめぐる争いから,牧家を襲う災難,それに屈することなく成長していく文四郎の姿が描かれていく作品です.

 舞台となる海坂藩は架空の藩ですが,そのモデルは藤沢周平自身の出身地である鶴岡を城下町とする庄内藩と言われています.鶴岡市の郊外には,映画「蝉しぐれ」のロケ地が保存されており,映画の様々なシーンが思い出せるようになっています.

 この小説,もちろんはじめて読むわけではなく,何度目かなわけですが,藤沢周平さんの流麗な文章(小川のせせらぎが聞こえてきそうな文章とでも表現すればいいんでしょうか)が好きで,時々無性に読みたくなるのです.はたして何回の出張で読了できるか頑張ってみたいと思います.

 庄内藩といえば,幕末の志士清河八郎の出身地でもありますが,この清河の生涯を扱った作品が回天の門で,残念ながらこちらは未読です.

Kiyokawa

 

 

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コメント

蝉しぐれは素晴らしい作品ですよね


古きよき日本の純愛の形


映画とドラマは見ましたが自分にはない世界でみてて病んでしまいました(笑)


昔は身分とか階級とかのせいで本当に思う人と幸せになれないとか辛い話ですよね…

投稿: おりん | 2009年6月25日 (木) 13:47

ビザ皇帝様 こんばんは!

「蝉しぐれ」ドラマ化してましたよね。
うっすらと記憶にあります。
日本版のロミオとジュリエットみたいだな~っとか思ったような…。

「清河八郎生家の跡」…涼しそうです!(違

投稿: まーうさ | 2009年6月25日 (木) 14:16

<おりんさん>
 こんばんは.コメントありがとうございます.
 文四郎とふく、お互い惹かれあっていたはずなのに,ちょっとしたすれ違いが二人を引き離してしまったんですよね(本来身分的には問題ない二人なんですが).

 元々は手に届く存在だったはずなのに運命のいたずらから大きな身分の差ができてしまった二人.

 でも最後に二人には忘れられない思い出が残りましたから,少しはほっとする気がします.

投稿: ビザ皇帝 | 2009年6月25日 (木) 17:16

<まーうささん>
 こんばんは.
映画のほか,NHKでも金曜時代劇かなにかでやっていました.
 作風としては悲劇性を強調するんではなくて,淡々と文四郎が運命を受け入れて,それを乗り越えていく感じになっているので安心して見ていられた記憶があります.
 ロミオとジュリエット… というほど決定的に対立させられた二人ではありませんでしたね.
 むしろクライマックスでは困難に二人で立ち向かう雰囲気があったと思います.

 清河八郎の生家は思いっきり寒いです(笑).

投稿: ビザ皇帝 | 2009年6月25日 (木) 17:21

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