図説・幕末志士199
幕末好きの友人に紹介された本です.
幕末を彩る人物199人(と思う,数えたわけではありません)を一冊で紹介したガイドブックです.全編205ページで199人ですからほぼ一人1ページというわけです.
分量的には決して多いわけではありませんが,199人ですから結構マイナーな人物も取り扱っており,なにより全編カラーというのが魅力です.人物に関して写真や肖像画が残っている場合は優先的に掲載するなど人物を視覚的に捕らえるには最適の本じゃないかと思いました.
一般に幕末・維新の人物というと,いわゆる西南雄藩の人物が多くを占めるのですが,この本は人物を出身地別に北から紹介しているため,結果的に会津・庄内・長岡といった佐幕派の人物が本の最初に来る形となり,絶妙にバランスをとっているのが好感が持てました.テレビなどのそばに百科事典的に置いておくのに適した本と思われました.
同様の本としては,新紀元社からでている幕末維新人物辞典というのもあります.
これは全230ページに350人の人物を紹介したものです.当然内容的には前述の幕末志士199よりさらに薄くなっていますが,一方でさらにマイナーな人物も取り扱っているため,薄く広く幕末を理解するのに適しています.
またこの本は人物をチャート形式で評価しており,なんだか三国志ゲームの攻略本みたいで楽しいのでした.
その一方で幕末維新期の人物を深く紹介しているのが三笠書房の人物日本歴史館幕末・維新編(前後巻)です.
前後編あわせて1000ページの本ですが,紹介する人物を約50人に絞ることによって,一人ひとりの生き様が詳しく判る内容になっています(一人当たり実に20ページ近くを割くことになる).
今回紹介された歴史群像シリーズは,ちょうど後の二つの間に位置するイメージの本であると思います.
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コメント
ビザ皇帝様 こんばんは!
「あと1名追加してぇえぇえ!!」
キッチリしていないと気がすまないA型の私です(←そう見えないとよく言われます)
なんだか図書館にありそうな本ですね~。
チャート形式って新しいですね!
現代っ子にも楽しんで読んでもらえるような工夫なのかもしれませんね。
投稿: まーうさ | 2009年6月22日 (月) 14:46
ビザ先生お疲れ様です^^
幕末群像写真、私も好きなんですよね~^^
個人的な捉え方なんですが、写真一枚一枚にドラマを感じますよね、今のように気軽にパシャパシャ撮れなかったと思いますので、なぜこの時に撮ったのか?撮ろう思ったのかが気になりますね^^
きっと何か大切な時だったに違いないと思います
投稿: 副チョウ | 2009年6月22日 (月) 15:06
こうてぇぇえい(^∀^)ノ
劉備であります(爆)
本を早速購入してしまう皇帝のフットワークにおりんは脱帽です
先駆け隊長の私も負けてはおりませんが(笑)
ぜひこの本についてまた語りましょう!
投稿: おりん | 2009年6月22日 (月) 17:25
<まーうささん>
こんにちは.
200じゃなくて199っていうところがミソですね.スーパーなんかで2000円といわずに1980円と謳うのと一緒です(違).
紹介の本は全編カラーでとても読みやすいので,歴史初心者にもとっかかりやすいのではと思いました.
チャート式の人物評価はちょっと笑えますね.ホント,ゲーム世代向きと思いました.
投稿: ビザ皇帝 | 2009年6月23日 (火) 05:22
<副チョウさん>
こんにちは,コメントありがとうございます.
おっしゃる通り写真が貴重な時代ですから,自分の写真を撮るなんて一生に一度のイベントだったのでしょうね.
後世の私たちも彼らの写真に触れることによって,一気にその人物を身近に感じられますし,その辺に幕末史の魅力があります.
この本は,人物の写真をたくさん載せているので,写真を眺めるだけでも楽しいですよ.
投稿: ビザ皇帝 | 2009年6月23日 (火) 05:25
<劉備@おりんさん>
いいなと思うと,すぐに手に入れたくなる性格なので速攻で購入しました(ご紹介ありがとうございます).
いえいえ,おりんさんのフットワークもとっても軽くて尊敬していますよ.
松平容保,佐川官兵衛や梶原平馬,山川大蔵など会津系の人物が最初の方に出てくるのがとても嬉しかったです.
本当に語りたいですね.
投稿: 諸葛亮孔明@ビザ皇帝 | 2009年6月23日 (火) 05:34