日本100名城スタンプラリー38
おそらくは今年最後になると思われる100名城シリーズ,最後を飾るのは,なんと敵国(?)長州藩の本拠萩城です.
長州藩毛利家は戦国時代には安芸の国人領主に過ぎませんでしたが,毛利元就一代で勢力を大きく伸ばします.弘治元年(1555年)には主家筋の山口大内氏を乗っ取った陶晴賢を討ち,さらに永禄九年(1566年)には山陰地方に大きな勢力を誇っていた尼子氏を滅ぼしてその領土を編入しました.その結果戦国時代末期には中国地方に120万石を領有する大大名になったのです.
しかし元就の死後,信長→秀吉→家康と動く中央政界への対応を誤り,関が原の戦いでは当主の輝元が名目上とはいえ西軍の総大将だったことから,戦後周防長門36万石に減封されてしまいました.このとき以降毛利家の居城となったのが山陰の萩で,阿武川が松本川と橋本川に分かれて形成された三角州の上にできた街です.
この三角州の北西端にそびえる指月山に萩城があります.山の麓に本丸・二ノ丸・三ノ丸が広がる他に,指月山の山頂に詰ノ丸が築かれているのが特徴的です.この城郭は平山城に分類されていますが,麓部分と山頂部分とのギャップが激しいため2つの城が同居していると考えている人もいるようです.
江戸時代を通じて長州藩の本拠地でしたが,幕末の文久三年(1863年)に山口に山口政事堂が造られ藩庁がそこに移されたため,以来藩の中心としての萩の役目は終了しました.
明治維新後の明治7年に廃城となり天守や櫓などの構造物は破壊されてしまいました.現在は古風な街並みが残る萩の町の一画にひっそりと公園として佇んでいます.
萩城へのアクセス: 町の中心部にある萩バスセンターから市内循環まぁーるバス(晋作くん)にて15分程度(時刻表).またはJR東萩駅からレンタサイクルで15~20分程度.
スタンプの設置場所 入口の券売所にあります.
登城のハード指数(★★☆ ややハードです) 詰ノ丸まで行くならそれなりに山歩きになります(麓だけなら楽に散策できます).
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