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2008年6月19日 (木)

北緯80度の夏の1日

 いよいよ今週の土曜日は夏至です.

 夏至は北半球では1年でもっとも昼が長く夜が短い日です.ただ昼の時間と夜の時間のアンバランスさは緯度によって大きく異なり,赤道付近では昼と夜の長さはほぼ一緒ですが,緯度が上がるほど昼の長さが長くなり,北緯66度33分以北(北極圏)では一日中太陽が沈まない白夜(英語ではmidnight sun)になります.

 ただ一口に白夜といっても違いがあり,北極圏でも比較的緯度が低い場所(北緯70度付近)では,真夜中には太陽は地平線の近くまで降りてくるため,夕方のような趣になります.

 これに対して北緯80度以北の超高緯度になると太陽の高さが一日中変わらなくなるため,24時間昼間のような感じになります(ちなみに北極点での夏至の日は太陽は仰角23.67度の空を一周します).こういう景色を私はスーパー白夜と勝手に命名し憧れの景色でした.

 このため2003年に北緯80度のスバールバル諸島に出かけた際,同じ場所から様々な時刻の写真を撮ってみました.ちなみに場所は世界最北の町,ロングイヤービーエンにあるスピッツベルゲンホテル前から北の方向を向いています.

4ji (写真1) 午前4時の様子です.明け方ということになります.

8ji (写真2) 午前8時の様子です.朝食時間ということになります.

20ji (写真3) 午後8時の様子です.夕食時ということになります.写真2と比べると太陽の位置が逆になっているため,朝は日陰だった右端の建物に日が当たっています.

0ji (写真4) そして真夜中の12時から1時くらいの様子です.太陽が真北にくる(北中)という日本では絶対に見られない光景です.

 ちなみに夏至の季節の当地では一日中外の明るさは変わりません.

 また夏至の日に北回帰線(北緯23度26分)上では,真昼に太陽が真上にくるため,影がなくなります(井戸の底まで太陽の光が届く).

 

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コメント

ビザ皇帝様 こんばんは!

岩手余震だいぶおさまってきました!
でも「梅雨入り」してしまいましたぁ~~(涙)
二次災害の危険性高まってます。
…とはいえ、明日は晴れ・明後日(夏至)は曇り予報です。

写真、同じ場所で写してたのを見ると衝撃的です!!
写真3と4…「えええええーっ!!」という感じですよ!
太陽が真北…目を疑いますよ!!(しかもこれでも深夜)体内リズム狂いそうです…

投稿: まーうさ | 2008年6月19日 (木) 16:01

<まーうささん> こんばんは.まだまだ余震には気をつけてください.

 夏至の頃のスバールバルは1日中明るいので外を歩いていても時間の感覚は全くわかりません.ですから食事を摂る事で生活にリズムを付けていました(夕食にはワインを飲んで,いい気持ちになったら厚いカーテンを閉めて寝る とか).

 いよいよ東北も梅雨入りですか.夏至の夕方晴れるといいですね.

投稿: ビザ皇帝 | 2008年6月19日 (木) 16:34

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