こ、これは
先日出入りの業者さんから試供品としていただいたこの一品,
新手のスポーツドリンクかと思ったら,さにあらず.経口補水液というのだそうです.
最近コンビニなどで見かける,”特保”食品(特定の保健に有用であると,厚生労働省が認可した食品.認可に当たっては,その食品が有用であることを示す科学的データの提出が義務付けられている)というのがあります.有名どころとしては,血圧が気になる人にいいらしいサントリー「胡麻麦茶」,血糖が気になる人にいいらしいヤクルト「蕃爽麗茶」,体脂肪が気になる人にいいらしい花王「ヘルシア緑茶」などがあります.
ここに掲げた経口補水液OS-1は,特保と医薬品の中間に位置するもので,厚生労働省許可個別評価型病者用食品というのだそうです(長い名前).特徴は特保があくまでも,病気の前段階の人を対象とした食品なのに対し(つまり,胡麻麦茶は病気としての高血圧には至っていない人の健康増進には有用だが,これを飲んだからといって高血圧が治るわけではないということ),実際に病気になっている状態の人の食事療法としての有用性が認められた食品ということのようです.
具体的には軽度から中等度の脱水(発熱,下痢,嘔吐などによる)状態にある人の,経口での水分・電解質の補給に優れた食品だそうです.能書きによると、その組成は米国小児科学会の指針に基づいているとのこと.業者に確認したところ,小児の感染性胃腸炎における脱水に対して有効であるというデータがあるんだそうです(今度見せてもらおう).
組成を見ると,一般のスポーツドリンクに比べると糖分が少なく,NaイオンやKイオンが多いようです(補液の世界では2号液に近い組成).確かに下痢や嘔吐による脱水では,水だけでなく,電解質も大量に失われるため摂取する際には電解質が多いものが望ましいことが判ります.実際に飲んでみると,確かに甘みは少なく,むしろしょっぱいくらいです(生理食塩水の1/3の塩分量).実生活上では二日酔いのゲロゲロ状態の時に飲むと良さそうだ(できれば経験したくないが 笑).
ちなみにこの食品,「医師から脱水状態時の食事療法として指示された場合に限り,お飲み下さい」とあり,一般のコンビニではなく,病院の売店や薬局などでのみ売られているようです(もちろん医薬品ではないので,処方箋は不要).興味ある方はお試しあれ(って自分は回しものか).
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