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2007年7月25日 (水)

マダガスカルの民族

マダガスカル写真シリーズ10 サカラヴァ族のお墓編

 マダガスカルは日本の1.6倍もある大きな島であり,今でこそひとつの独立国であるが,元々は全島に約19の民族が割拠していた.その中でも現在の首都,アンタナナリブのある中央高地を支配していたメリナ族が最も勢力があり,19世紀初頭に彼らによって全島が統一された.その後フランスの植民地時代を経て,1960年に現在のマダガスカル共和国として独立したが,やはり中央高地のメリナ族が政治の中心であることに変わりはない.

 マダガスカルの諸民族はそれぞれ独自の文化を持っている.死者を埋葬するお墓の形態についても,マダガスカル諸民族は独自のものを作っている.たとえばベレンティー保護区のある南部に住むアンタンドルイ族のお墓は,形のそろった石材を積み上げたものである.一見すると家の土台か何かのように見える.

Haka2 アンタンドルイ族の有力者のお墓.お墓というより祭壇か何かのようです.

 一方,南東部のフォール・ドーファン(タウランニャロ)付近で見られるお墓は,墓石が立ち並ぶ,我々日本人が見てもあまり違和感を感じないものになっている.

Haka1 マダガスカル南東部のフォール・ドーファン付近で見られるお墓

 そんな中,マダガスカル西部に住むサカラヴァ族のお墓はある意味非常に特異的である.その特徴は大胆(すぎる?)な性表現にある.

 マダガスカルの伝統宗教の特徴は,その先祖崇拝である.マダガスカル人は先祖をとても大事にし,死者のために立派な墓を立てることが,子孫の重要な仕事となっている(マダガスカル人の間では現世の家より死んでからの家,すなわち墓の方が重要視される).そういう先祖崇拝の文化を持つ彼らにとって,墓で性を表現することは,子孫繁栄を先祖に祈るという,極めて重要な意味があると思われる.

 このサカラヴァ族のお墓,かつてはマダガスカル西部に広く見られたというが,島が観光化されるとともに,その多くが盗難にあってしまい,いまでは少数しか残されていないという.今回私は,バオバブ並木で有名なムルンダヴァにある,メナベ公園に飾られているお墓のレプリカを見た.

 このレプリカの写真,このブログ上に掲示しようかとも思ったのだが,ちょっと刺激が強いので,最近開館したビザンチン美術館の方にアップしました.興味のある方はどうぞ.

   サカラヴァ族の墓(ビザンチン美術館)

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コメント

え、これお墓ですか?
私などはついつい上って遊んでしまいそうです。同じ島の中でも、民族が違えばぜんぜん違うタイプのお墓になるんですね。日本の古墳も、私には違和感がありますが…
(ちなみに私は美術館のほうのお墓も拝見して…どちらにコメントを書くか迷って…こちらの第一号になることにいたしました♪)
あちらのお墓も、こちらのお墓も、規模が大きく見えますが日本のように一族ごとにお墓に入るんでしょうか?きっと埋葬の仕方なども民族の風習や考え方で大きく異なるんでしょうね。

投稿: そう | 2007年7月28日 (土) 18:46

 そうさんこんにちは.そうなんです(シャレじゃありません),この土台のような建造物がお墓なんです.先祖をとても大切にするマダガスカル人にとっては自分の家を立てることより,立派なお墓を作ることの方が重要なのだそうです.もちろん一族ごとに同じ墓に入ります.
 一方,2枚目の写真のように個別の墓標が建っているお墓では,墓標の高さが高いお墓の主ほど,社会的地位が高いのだそうです.またマダガスカルには牛の角などで飾られたお墓も多いのですが,飾りがたくさん付いたお墓は社会的に尊敬される(先祖を大切にしていると思われる)とも聞きました.

投稿: ビザ皇帝 | 2007年7月29日 (日) 12:13

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