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2007年7月28日 (土)

参議院選挙

 当ブログでは政治的な話題は原則として取り上げないのだが,今日は明日に迫った参議院選挙のお話.

 直接民主制を採用していないわが国において,選挙での投票は国民が国政に関与できるほとんど唯一の機会である.しかしながら,近年(とはいっても今に始まったわけでもないが)政治家のスキャンダルなどから政治不信といわれ,投票率の低下が嘆かれている.マスコミの中にも,政治不信から有権者が白けてしまって投票に行かないとか,どうせ投票しても政治は変わらないからといった論調が見られる.

 しかし,冷静に考えればわかるのだが,本来なら政治不信が高まった時こそ,投票率が上がるべきなのだ.政治不信だからこそ,より良い議員を選ぶべく投票に行くべきである.良くテレビなどでコメンテーターが「こんなに投票率が低いのは,それだけ国民が怒っている証拠なのだから,政治家はそれを肝に銘じてほしい」などといい,ゲストの政治家も「わかっています」などと殊勝なことを言っているが,実際にはなんの意味もない.政治家にとって一番恐ろしいことは選挙に落ちることである.たとえ大臣だろうが,政党の党首だろうが選挙で落ちればただの人になってしまう.選挙に落ちたくないという緊張感こそが,政治家が一生懸命真面目に仕事をする動機になっているのである.近代議会政治は性善説の上には立っていない.政治家は放っておけば悪いことをするから,選挙で監視するのである.プラトンの哲人政治や古代中国の徳治主義とは根本的に異なっている.

Platon 古代ギリシャで智恵を徳をもつ哲人が政治を行って市民を導くという,哲人政治を志向したプラトン(左).右はアリストテレス

 よく「投票率50%の選挙で過半数を得て当選しても,それは民意を反映していない」とか,「国民が怒っていることを示すためにあえて白票を投じよう」といった意見が見られるが,これは(気持ちはわかるが)正しくない.国民が選挙で投票するのは権利であって義務ではない.投票に行かないとか白票を投じるというのは,一見カッコよさそうに見えて,現状の政治に白紙委任しているのと同じことである.これでは政治批判したことにはならない.これは政治家,特に特定の業界・団体の利益を代表するタイプの政治家にとっては痛くも痒くもないどころか喜ばしいことである(以前,M総理大臣が選挙前に「無党派層は寝ていてほしい」と発言して,物議をかもし出したのは,まさに象徴的である).国民ができる政治批判はただひとつ,投票することのみである.

Mousi 古代中国,戦国時代の思想家孟子.有徳の者が徳をもって統治する徳治主義を理想とした.

 ただ「投票したくとも適当な候補者がいない」という意見は多い.しかし,完璧な候補者などいるはずもない.大久保利通のような強力なリーダーシップで国を引っ張っていく政治家や,田中正造のような住民のために全てをなげうつような政治家がそうそういるはずもない.結局は候補者の中から,よりましな候補を選ぶしかないのである.しかしそれでも,国民みんなが投票を行えば,日本の政治は大きくかわるだろう(少なくとも既存の政治家の緊張感は大いに高まるはずである).

 ビザンチン皇帝の考えた国民の政治不信を政治家に判らせる投票行動

作戦1 絶対政権を取りそうにない政党に投票する.

 以前参議院比例区には「UFO党」,「愛酢党」などとても政権を取れそうにない泡沫政党が乱立していた.もちろんこのような政党が本当に政権をとった日本を想像するのも怖いが,たとえばこういった政党から10人くらい当選者が出れば,少なくとも既存の政治家は大いにショックを受けて,少しは国民の方を向くんじゃないか.

作戦2 現職候補を全員落選させる.

 国民が全選挙区で,新人候補者に投票し当選させる.現職候補がいない場合は,より現職との関わりが薄い候補(現職の息子や秘書などは問題外)に投票する.これは既存の政治家に計り知れない衝撃を与えるだろう.なにせ全政党の現職が落選するのである.各党とも国民の怒りを身にしみて感じるに違いない(現在の政治不信を作っているのは今の議員なのだから,ある意味もっとも理にかなった作戦ではないか).ちなみに日本の選挙では現職が有利であるとされる(知名度など)が,アメリカの下院選挙などでは,よほどの業績がない限り,現職が不利なのだそうだ(国民性の違いといえよう).

 とにかく明日の参議院選挙,国民として悔いのない投票行動をしたいものである.

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コメント

私は選挙、行ってますよー。
高い税金払っているんですから。
選挙放棄する人の気がしれませんねー。

って。また税金上がりましたねー。
今に15%ってなっちゃうのかなあ

投稿: フミヲ | 2007年8月 1日 (水) 21:55

 フミヲ様お疲れ様です.選挙が終わって,今後どうなっていくのか見守っていきたいと思います.それにしても定率減税が廃止されて,住民税が上がって…….私の場合,所詮はサラリーマンですので税金は120%給料から天引きされています(ひのパレ参加が経費で落ちれば言うことないんですが 笑).

投稿: ビザ皇帝 | 2007年8月 1日 (水) 22:19

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