冬の十和田湖
この土日,フリーでしかも研究会等もなかったため,温泉に一泊しに出かけた.行き先は古遠部温泉である.ここは青森と秋田の県境の山奥にある一軒宿で,知る人ぞ知る名湯である.
私が住んでいる岩手県沿岸部から出かける場合,王道は八戸道から東北道に抜けて,碇ヶ関インターで降りればいいのだが,それでは面白くないので十和田湖畔を横切って行くことにした(実はこれが最短コース).
青森県三戸町から国道104号で西に向かう.途中にんにくの名産地「田子町」(たっこまち)を過ぎると,一気に山道になる.今年は暖冬で下界では雪が少ないのだが,さすがにこの辺に来ると違うらしい.しばらく走って峠を越えると,展望が一気に開けて目の前に十和田湖がでんと出現した.
十和田湖は北東北を代表する景勝地ですが,この通り冬は人気もまばらなのでした.この雪と灰色の雲に覆われた十和田湖を見て,ふと映画「八甲田山」を思い出しました(「八甲田山」は日露戦争直前に起こった雪中行軍での遭難事件を題材にした映画.高倉健演じる徳島大尉率いる小隊が,十和田湖畔をまわって八甲田に向かう場面がこんな景色だった気がする).
ちょうど昼時になったため,食事にしようと湖畔に下りたのですが…….店はほとんど閉まっていました.夏には多くの観光客で賑わう,十和田湖畔随一の繁華街”休屋(やすみや)”も閑散としており,我々は唯一営業していた食堂に入ったのでした.その食堂も,オフシーズンということで,品数は少なく寂しいものでした(冬期間メニューと書いてあった).
世間は3月で南のほうではそろそろ桜のウワサも聞こえてくるころですが,北東北はまだまだ冬なのでした.
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