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2006年12月30日 (土)

温泉療養

 12月28日は官公庁の御用納めであり,私の勤務先もこの日で通常業務はおしまいである.12月29日から1月3日まではいわゆる休日体制になる.ちょうど6日間の休みという訳で,私の部署は,私と同僚の二人で3日ずつ休むことにした.私が年末休み,相方が新年休みである.

 普段なら休みとなれば,必ず遠くに出かける私も年末年始は出かけない(あとGWとお盆も.理由はどこに行っても混んでいて,しかも高いから).とはいえ,自分に行く気がなくても周りが行きたがるとどうしようもない.今回も私の母親が「温泉に行きたい」と言い出したため,出かけた次第である.あまり遠くまで行く気がしなかったため,今回は繋(つなぎ)温泉に出かけた.

 ホームページ本編の紹介にも書いているが私は温泉好きである.本職は神経内科医なのだが,温泉医学にも興味があり,日本温泉気候物理医学会の会員で一応「温泉療法医」の資格も持っている(笑).

Tsunagionsen 冬の繋温泉の風景です

 繋温泉は盛岡市の郊外にあり,盛岡の奥座敷と呼ばれる温泉地である(ウィーンとバーデンの関係のようなものか).企業などの泊りがけ忘年会にも利用されることが多く,どちらかといえば歓楽的な色彩の強い温泉地だ(大型のホテルも多い).そんな繋温泉で今回宿泊したのは,”ホテル三春”という中規模のホテルである.なぜここのホテルを選んだかというと,歓楽的な繋温泉で珍しく,療養をうたい文句にしていたからである(ホテルのHP参照つなぎ温泉 ホテル三春).一般に大規模で大きな浴場を備えた温泉宿は,源泉に加水,加熱,循環スタイルであることが多い(源泉量が限られているのだからこれは当然).しかしこのホテルは,源泉100%,循環なしをうたっていたのである.

Miharuyokusitu これがホテル三春の浴室です.こじんまりとしていますが,源泉かけ流しのため,これ以上の大規模化は不可能と思われます(衛生面の問題で).

 訪れて早速,風呂に入った.浴室に入った瞬間,ぷーんと温泉の匂いが鼻をつく.確かにこのホテルの浴場は,繋温泉の他のホテルに比べると小さい.しかし,浴槽内には循環に使っているような吸水口などはなく,源泉から注いでいる湯が,浴槽からあふれていた.もちろん殺菌に使われる塩素系の匂いなど全くない.浴槽に浸かると,やや温めの湯が体を包み込んだ.「あー,これは源泉の感触だ」と久しぶりに感激した私であった(ちなみにここのお湯は,アルカリ性硫化水素泉という非常に珍しい泉質である.硫化水素は一般に酸性を示すことが多い泉質である).源泉口にコップが置いてあったため,源泉を飲んでみたのだが,確かに酸味がなく,酸性ではないようだ(酸性の水は酸っぱく,アルカリ性の水は苦い).

 私はこれまでつなぎ温泉には何度も出向いているが,恥ずかしい話だが源泉の宿があったことを知らなかったのである.こういう宿もあるんだと感激した次第であった(実はこの宿,私も所属している温泉療法医会ご推薦の宿らしい).

 温泉と健康は世間でも関心が高いテーマであるが,医学的に論じられる機会は少ないように思われる.現代医学はEBM(Evidence Based Medicine),要するに経験ではなく科学的データに基づく医療)が重視されているが,残念ながら温泉医学には未だEBMが少ないのが現状である(草津温泉のある群馬温泉医学研究所の久保田一雄先生は温泉医学の科学的研究をやっている有名な先生です.テレビにも時々出ています).来年は私も少し温泉医学の研究でもしますか(本当か?).

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