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2006年10月 8日 (日)

直前!妖怪検定

 インターネット上で妖怪検定の存在を発見して一ヶ月,テキストを取り寄せ,付け焼刃の勉強をしていよいよ本番が迫ってきた.出発したのは10月6日夕方である.以前の記事に載せたように当初,サンライズ出雲で直接山陰に乗り入れるつもりであったのが,予想に反して(?)サンライズの切符が取れなかったため,急遽急行銀河を利用することになったのであった.

Ginga 東京駅に入線してきた銀河号

 急行銀河は東京と大阪を結ぶ夜行の寝台列車である.急行列車であるため,今風の豪華寝台列車とは設備面では比較にならず,個室ではない昔風のA寝台車1両のほかは全て,二段式のB寝台車である.さすがに三段式のB寝台ではないようだ(昭和期には客車三段式B寝台という寝台幅52cmの極めて窮屈な寝台車が主流であった).まあ夜の11時に東京を出発して朝7時に大阪に着く列車であり,寝る以外には用事はないためB寝台で十分なのではあった(3連休の直前ということもあるのか,なんと全車満員であった).

Ginga2 急行銀河のB寝台です.ベッド幅は72cmです.

 翌7日,新大阪で下車し新幹線に乗り換えた.当初はすぐに山陰に入るつもりだったのが,大阪乗換えになったため寄り道をすることにしたからである.新幹線で広島まで行き,今度は山陽線に乗り換え,向かった先は安芸の宮島である.宮島は宮城の松島,京都の天橋立とともに日本三景に数えられている観光地であるが,なんと私は一度も行ったことがないのであった.

 宮島口で下車し,そこからフェリーに乗り換えて宮島に向かう(わずか10分の船旅である).上陸して早速厳島神社を目指す.さすが日本三景だけあって大勢の観光客でごった返していた.まずは有名な海上に浮かぶ大鳥居を見物,あたりを見渡すと外国人観光客がやけに多い.英語の他,フランス語もあちこちで聞こえる(私の周囲にはフランス人団体観光客がガイド(これもフランス語を話す西洋人)の話に耳を傾けていた).

Miyajima1 有名な大鳥居をバックに.付近のフランス人観光客に撮ってもらいました.

 大鳥居の見物を終え,今度は厳島神社の参拝に向かったのだが…….なんと,大潮のため神社内に浸水し,入場できませんとのこと.境内を覗き込むと係員らしき人々が懸命に水を掻き出している(もっとも,こういうことはよくあるらしく,係員も団体観光客のガイドも落ち着いたものであった).浸水から回復するまで待つ時間がなかったため,やむなく周辺を見物して帰りのフェリーに乗りこんだ.

Miyajima2 浸水で中に入れない厳島神社.

 次に向かったのは岩国の錦帯橋である.ここも話には聞いていても,行ったことがない場所であった.岩国駅からタクシーで15分くらいの距離である.この橋は第三代岩国藩主吉川広嘉が流れない橋を,とのことで架けさせたという,五連の見事なアーチ橋である.日本三名橋に数えられるのだそうだ(他の二つは長崎の眼鏡橋と東京の日本橋).

Kintai_1

錦帯橋にて.最も有名な川原からのショットです.

 岩国の見物を終えて,山陽線をさらに西に向かう.ガタゴトと揺られながら小郡(今は新山口と駅名が変わっている)に到着した.小郡は古来山陽道と山陰道の分岐点にあたる交通の要衝である(山陽道にそってJR山陽線が,山陰道にそってJR山口線が走っている).ここで山口線に乗り換えていよいよ山陰を目指す.途中山口で途中下車した.山口は室町時代に守護大名大内氏の本拠がおかれ,応仁の乱後には戦乱を逃れた都の公家が多数逃れてきて,西国の京といわれるほどの文化都市であったが,戦国時代には下克上で毛利氏の支配化に入った.江戸時代には毛利氏(長州藩)の居城が萩に置かれたこともあり,目立たない存在となったが,幕末になると藩庁が萩から移され俄然重要な場所になった.そんな土地柄であるから,町中,高杉晋作や桂小五郎などが目立っているのだった(サンリオのキティちゃんグッズにも奇兵隊バージョンがあった).そして山口駅で見つけたのが,この”薩長同盟弁当”である.私のような新選組愛好家にとってはチト厳しい弁当だが,興味があるため食べようとしたのだが,残念ながら売り切れであった(やむなく見本品とやらを写真に収めた.ところでこの弁当,薩長同盟の片割れの鹿児島でも売っているのだろうか?2年前に学会で鹿児島に行った時には見かけなかったが).

Sacchou1

薩長同盟弁当ののぼりです.残念ながら売り切れでした.

Sachou2 そしてこれが薩長同盟弁当の見本です.何かの混ぜご飯のようです.

 山口から特急スーパーおきに乗り本日の宿泊地松江に着いたのは夜であった.松江といえば”出雲そば”の本場,さっそく食べるべく手打ち蕎麦の店に走ったのだった(以下のホームページを参考にしましたhttp://www.city.matsue.shimane.jp/kankou/izumo_soba/).

 出雲そばは”割り子そば”と”釜揚げそば”が有名であるが,この日はまず割り子そばに挑戦した.色が黒く(そば殻も一緒に練っているためらしい),歯ごたえがあり,噛むとざらざらするそばはなかなか旨かった.

Izumosoba1 これが出雲の割り子そばです.ちなみに食べたのは「そば清」というお店です.

 さあ,いよいよ明日は妖怪検定本番です.

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