日本の珍名駅3 ”はげ”
久しぶりの珍名駅ネタです.”なんじゃい(南蛇井)”,”ごめん(後免)”に続く第3弾は,四国のJR予土線にある”はげ(半家)”駅です.予土線は愛媛県の宇和島駅と高知県の窪川駅を結ぶ約80kmのローカル線であり,途中に大きな町はない.電化もされておらず,最近では”赤字→廃止”の噂も聞こえてくる路線である.ローカル線特有の1両編成のディーゼルカー(1両しかなく,列をなしてはいないから列車とは言えないよなぁ,ただの車か?)は80kmを2時間かけて走っている.今回は宇和島から窪川に向かって走った.めざす”はげ”駅は全行程のほぼ中間に位置する.
途中江川崎という(予土線では)比較的大きな駅で約10分停車した後,いよいよ次が目指すはげ駅である.車内放送に耳を澄ましていると,待ちに待った放送が.「間もなくはげ,はげに着きます.降り口は前側です.」
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ここをクリックすると,はげ(半家)駅到着直前の車内放送が聞けます.
はげ駅の前です.道路から行くと,階段を何段も登らなければ駅に行くことはできません.
はげ駅で下車してあたりを見渡すと,一面に緑が広がっている.駅の周囲には栗の木も多く,斜面に沿って段々畑のように石垣もある.こんな所に普段住んでいる東北とは違った,古くから人の手が入っている形跡を感じるのであった(JR山田線のローカル駅には全く人の手が入っていない).
駅から長い階段を下りて道路に出ると,目の前には大きな川が.これが有名な四万十川である.四万十川といえば中村が有名であるが,実は予土線のはげ駅付近は四万十川の中流域に当たるのであった.
さて,四万十川といえば沈下橋が知られている.これは,しばしば氾濫を起こす四万十川に対して,普通の橋を架けても流されてしまうため,流されないように水面に近い,欄干のない橋を架けたものである(水に対する抵抗を極力減らすとこういう形態になる).増水時には橋ごと水中に隠れてしまうことから沈下橋と呼ばれ,この四万十川には全部で47本の沈下橋があるそうだ.ここはげ駅近くにも”長生沈下橋”がある.私が訪ねたのは丁度大雨の直後だったため,残念ながら「清流四万十川」ではなかったが,橋のすぐ近くまで増水しており,本当の沈下橋になる直前の光景が見られたのであった.
はげ駅近くにある”長生沈下橋”.増水のため,いまにも本当に沈みそうです.
今にも沈みそうな橋の上で恐れおののくビザンチン皇帝(早く避難しなさい 笑).
ホームページ本編にも珍名駅のコーナーを設置しました(日本の珍名駅)
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