第36回能代寮歌を愛する会 秋の会
昨日10月24日,かねてからお誘いのあった能代での”寮歌を愛する会”に参加してきた.この日は午前中から昼過ぎにかけて,大学病院で医学生の相手をしたり,所用を済ませたりした後,午後1時ごろに車で出かけたのである.
秋田県能代市は秋田県の北西部,日本海に面した町である(元阪急ブレーブスのサブマリン,山田久志投手の出身地でもある).滝沢インターから東北自動車道に入り,十和田インターで降りて国道103号,7号を走る.能代市内に入り,宿泊先のホテルに着いたのは午後4時ごろであった(3時間かかったわけだ).あらかじめ配布されていた案内には,午後5時50分にフロントにタクシーが来るとあったため,時間にフロントに下りてみると,学生服に白線帽,高下駄や学校名が書いた法被を着た人たちが大勢集まっていた.どう見ても私より圧倒的に年配の人ばかりである(自分の親より年上っぽい感じだが,みな生き生きとした表情をしている).「今日はお世話になります」と挨拶をしてから,みんなでタクシーに乗り込んで会場に向かった.
会場となったのは「金勇」という料亭である.ここは明治23年創業で,建物は樹齢260年余りの秋田杉をふんだんに使っているそうで,なんでも国の登録有形文化財になっているらしい.
料亭「金勇」の概観です.ここの2階の大広間を借り切って行われました.
会場に着くと受付を済ませて,ゲスト(遠隔地から参加した人)の控え室に通される.見渡すと,かなりの年配者ばかり.プログラムに記載されている参加者名簿を見ると,東京や大阪,兵庫県から参加している人もいる.学歴も一高(旧制第一高等学校,いまの東大の教養部にあたる)卒,四高(第四高等学校,金沢にあった)卒など凄い学歴の方々ばかりである.自分なんか下手すれば孫の世代なんじゃないかと思ってしまった(勿論,旧制高校卒以外の,新制大学卒の参加者もたくさんいたが).
6時半に宴会場に案内される.地元の会員が拍手で出迎えてくれた.百五十四畳という巨大な大広間で,壁には旧制高校の手ぬぐいなどが掲げられ,雰囲気を盛り上げている.主催者の挨拶,ゲスト代表の挨拶(旧制一高卒の方であった)の後,歓迎寮歌(その年のゲストによって変わるらしく,今年は山口高等学校の寮歌(私の知らない曲)であった)が歌われ,ついで乾杯,ゲストの自己紹介と進んだ.
恐ろしく元気な高齢者の方々.寮歌には若返りの作用もあるそうです.
しばらくビールでのどを潤した後,いよいよ歌の開始である.寮歌は原則的に北から南へ(北大予科,弘前高,二高から五高,七高造士館など)順に歌っていく.それぞれOBは自分の学校の部分をステージに上がって歌うのだが,その他歌いたい人も自由に上がって歌えるスタイルである.私が知っている歌は全体の半分程度あったため,混ぜて歌わせてもらった.
出身母体である旧制弘前高校の法被を着た私(弘前大学北溟寮出身です).
約4時間の会であったが,一番感じたことは「みんな若い!」ということである.80歳を越えたような人たちも多いのだが,とてもそうは思えないような,大きな声をだして歌っていた.参加者の一人が,「寮歌には認知症を抑制する作用ばかりでなく,若返りの作用もある」といっていたのがうなずける感じであった(職業柄、普段元気のない高齢者を相手にしている私には,こんな高齢者もいるんだと感慨を抱いたのであった).
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コメント
2月から、パソコンの家庭教師さんを頼んで、家内と猛勉強中です。ようやく本日からインターネットをはじめました。
「能代寮歌」を検索したら、「ビザンチン皇帝さん」や坂本龍馬さんが出てきました。
家内と「誰だ誰だ」と読んで行ったら、ご夫妻の写真が出て、推測が確認となりました。
新撰組の格好でパリのシャンゼリゼ通りを闊歩して下さい。
今年も是非ご参加下さい。
まだ、ホームページは開設しておりません。後でゆっくり先生の面白い文章と写真を読ませていただきます。
奥様にもよろしくお伝えください。
最後ですが、久慈でお会いできてよかったです。草々
投稿: 能代市 工藤茂宣 | 2007年4月14日 (土) 15:09
工藤先生,わざわざお越しいただきありがとうございます.お恥ずかしい限りです.本職の合間を縫って活動しているものをまとめてホームページやブログにしています.
本職に関係ないものが大半ですが,時間があるときにでものぞいて見て頂けると幸いです.今後ともよろしくお願いいたします.
投稿: 管理人 | 2007年4月14日 (土) 18:22