« 雨 | トップページ | 学会シーズン到来! »

2006年9月 9日 (土)

岩手の秘境駅3

 8月3日に学会に出かけた際,行きに立ち寄ったのが今回紹介する三陸鉄道北リアス線,白井海岸駅である.秘境駅という言葉を発明(?)した牛山隆信氏の著書には,わが岩手県内の秘境駅として以前紹介した山田線の大志田,浅岸両駅に加えて,JR岩泉線の押角駅と,この白井海岸駅が挙げられている.

 この白井海岸駅は沿岸北部の普代村というところにあり,私が住んでいるところからも近い.地図を見ると国道45号線から海の方向に入ったところにあるようだった.

Shiraiiriguchi (写真1) 白井海岸駅を示す標識.標識があるだけ親切です(浅岸駅にはありません).

Shirairindou (写真2) 一応舗装された林道を進みます.

 国道45号線を南下中に,白井海岸駅の標識に従って左折する.しばらくは民家も点在する道を進んでいくが,途中から林道の様相を呈してくる(さすがに舗装はされていた).2~3Km行った先にその駅はあった.駅は道路より高い部分にあり,駅前(?)には緑の公衆電話(採算が取れているのか不安になる電話であるが,携帯が圏外であるため需要はあると思う)とトイレがあった.

Shiraiekimae(写真3) 駅前の様子.トイレと公衆電話があり一応駅前っぽい感じです.

 ホームは一面で両脇がすぐトンネルになっている.ホーム上に待合室があり、時刻表やポスターが貼ってあった.列車本数は比較的多く(大志田駅のように上下合せて3本などということはない),地域住民の足になっているのがよくわかる.

Shiraihome (写真4) ホームです.看板にも書いてある通り,この辺はウニが旨いです.

Shiraimachiai (写真5) 待合室です.汽車は上下併せて1日30本近く停まります.

 ところで駅周囲には民家などはなく,あまり利用客がいるようには見えない.また駅名となっている白井海岸についても,たしかにそういう名前の海岸はあるが,海水浴客で賑わうという話も聞かない.

 実はこの白井海岸駅のある三陸鉄道北リアス線は1984年(昭和59年)に開業した比較的新しい路線である.もっとも久慈-普代間は1975年に国鉄久慈線として営業しているが,白井海岸駅は三陸鉄道開業時にできた駅なのである.このため山田線の駅のように昔は人がいたが過疎化のため秘境駅化したわけではなく,恐らく開業時から現在の様子であった可能性が高いのである.

 とはいえ,ここは駅周囲のみを見れば何もないように見えるが,1kmほど行くと小さいながらも集落があり,通勤通学の足として利用されているものと思われる.国道からの距離も近く,山田線の両駅(大志田・浅岸)とはかなり趣が違うというのが感想である.

|

« 雨 | トップページ | 学会シーズン到来! »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 岩手の秘境駅3:

« 雨 | トップページ | 学会シーズン到来! »