岩手の秘境駅2
先日秘境駅であるJR山田線「大志田駅」について書いた.今回は同線の別な秘境駅である「浅岸駅」について書いてみる.
浅岸駅は盛岡から宮古方面に向かって大志田駅の次の駅であり,大志田と同様に国道106号線からかなり外れたところにある(浅岸の次が区界でここからは国道106号と並行して走るため,かなり開けた感じになる).アプローチは国道106号線区界の手前から林道に入って向かう.道幅2~3mの狭い道だが,所々に退避スペースがあり,一応舗装もされているなど,国道455号線から大志田駅に向かう林道よりはよっぽどまともであった.
国道から分け入って走ること11km,浅岸駅に到着した.駅は1本の線路と1本のホーム,それにホーム上のこじんまりとした駅舎と,大志田駅にそっくりな構造である.大志田駅と同様昔はスイッチバック方式の駅だった.ただ,スイッチバックの引込み線はもう既になく,辛うじて当時引込み線だったと思われる部分が道路になっていて,それと判る程度であった.ただ,大志田駅と違うのは駅前に校舎と思しき建物があることだ.ここは旧中津川小学校だそうである.小学校があったということは,以前はそれなりに人がいたといわけで,少なくともここに駅がある必然性は感じられる.また駅から2~3km程度のところに民家や畑もあり,利用者もそれなりにはいるのだろう(列車の停車本数も5本と,大志田よりも多い).
川井村出身の私の母親は,この浅岸に親戚がいたらしく,よく子供の頃に浅岸駅から歩いて親戚の家に行ったものだと自慢していた.いずれにせよ,駅の構造はそっくりな大志田,浅岸両駅であるが停車本数,アプローチ道路の難易度,周辺の生活感からみて秘境度では大志田駅に軍配が上がるのは間違いないと思われた.
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