夏休みの”毎日モーツァルト”
今年はモーツァルト生誕250年ということで,1月からNHK BS2およびハイビジョンで”毎日モーツァルト”という10分間番組をやっている.モーツァルトに関するエピソードを交えながら1日1曲ずつ紹介していくスタイルである.案内人に,俳優の山本耕史氏を起用していることもあり人気もあるようだ.当初は速いペースでモーツァルトの人生が進んで行き、このペースで1年持つんだろうかと不安になったが,ウィーンに引っ越したあたりからペースダウンしており,また所々重要な曲では1回限りとせず,数回から1週間くらい引っ張っているため何とか1年持ちそうな感じである.
さて,その毎日モーツァルトであるが今月は夏休み企画らしく特別バージョンでの放送となっている.以前にもゴールデンウィークの頃に”今からでも間に合う毎日モーツァルト”という企画をやっていたが,さすがに1年の半分以上過ぎた段階で”今からでも間に合う”とは言えないためか,とりあえず今週(7月31日~8月4日)はモーツァルトと街というテーマでザルツブルグやミュンヘンなどが取り上げられるようだ(来週はモーツァルトと女性,再来週はリクエスト企画らしい).ちなみに7月31日の放送では山本氏が珍しく画面に登場していたが,やはりこれは「山本さんをテレビに映してください」という視聴者の声が大きかったためであろうか.
それにしてもこれまでにも有名音楽家の記念イヤーというのは数多くあったはずだが,これほど世間で盛り上がったのはモーツァルトが初めてではないかと思う(本当は今年はショスタコービッチの生誕100年(こっちの方がキリがいい)なのだが,こっちの方は全然盛り上がっていない.年始めには仙台の新星堂にもショスタコービッチの生誕100年コーナーがあったのだがいつの間にか撤去されていた).これまでも1985年のバッハ,ヘンデルの生誕300年があったが一部のマニア以外では盛り上がらなかった.今後は2013年にヴェルディとワーグナーの生誕200年が控えており,特にバイロイトあたりではすごいことになりそうだが,世間での盛り上がりという点ではあまり期待できないかもしれない.
そんなこんなで今年もあと5ヶ月,モーツァルトが続くのである(アーノンクールも来日するし).
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