いよいよ11月に入りました.今年も残り2か月となったわけですが,この週末は珍しく土日とも何も用事なし,しかも天気予報は上々と格好の行楽日和になりそう,いうことで急遽出かけることにしました.行先は三重県北中部です.
三重県といえば,南部の熊野や伊勢,志摩は観光地として有名で伊勢神宮や鳥羽水族館,志摩スペイン村等ガイドブックでも著名な観光地がたくさんあります.しかしながら北中部はというと,街としては桑名,四日市,津などがありますが,観光地的には南部に比べると地味な印象です(るるぶなどのガイドブックも「伊勢・志摩」括りになっていて,三重県全体とはなっていない).
そんな三重県北中部,私もあまり行ったことのない場所なんですが,ライフワークにしている100名城や100選滝,100選道絡みでは実は対象地があったりします.この週末はこうした三重県北中部の100関連の場所に行ってきました.
前日10月30日が泊りだったため,31日帰宅後手早く準備をして出発です.10時7分小田原駅発のひかり号で西へ向かいます(小田原駅の新幹線は基本30分に1本のこだまですが,2時間に1本小田原の次が名古屋というひかりがあり,それだと名古屋までほぼ1時間で行ける).名古屋駅で新幹線を降り,ホームにあるきしめん屋住よしさんで早めの昼食を摂ります(自分は出張の際の定番ですが,ウチのKは初めてだったもよう).食事後近鉄線に移動し,11時50分の特急に乗って津まで行きます.
津駅近くでレンタカーを借りてまずは続日本100名城のひとつ津城へ.築城の名手と言われる藤堂高虎によって整備されその居城となった城郭です.しかし三重県内には同じ高虎による伊賀上野城や蒲生氏郷が建てた松阪城もあるせいか,津城は最初の100名城には入れず,続編の方での選出となりました.内堀と外堀が二重丸のようになった輪郭式城郭ですが,現存するのは内堀の一部と本丸,西の丸の一部のみです.当時の建物は残されていませんが(本丸東部に丑寅櫓が建っていますが,場所も形状もオリジナルとは異なるものです),石垣や堀は立派なものでした.
(左写真1)津城の内堀,(右同2)復興丑寅櫓
続いては北の亀山市へ.東海道というと近年では東海道本線や東海道新幹線の影響もあり,名古屋から北上して岐阜周りのイメージもありますが,江戸時代の東海道は名古屋から桑名,鈴鹿峠を通って滋賀県の草津に抜けるのが本筋です(鉄道でいえば名古屋以西は関西本線,草津線がオリジナルに近い).亀山市にある関宿は旧東海道の宿場の街並みを今に残すスポットとなっており,日本の道100選にも選ばれているのでした.
(左写真3)関宿の街並み,(右同4)百五銀行の実店舗
大型車は絶対にすれ違えない狭い道を挟んで昔の趣の建物が軒を連ねる様子は江戸時代にタイムスリップしたかのよう(ここで宿場まつりやったら雰囲気抜群だろうな 笑).銀行や郵便局も江戸風でした.この日は同曜日でしたが観光客はまばらでした.しかし1年前にはインバウンド系の観光客で大賑わいだったんだろうなと想像してしまいました(中国人観光客とかこういう雰囲気好きそうなので).
関宿観光の後はこの日宿泊する伊賀氏のホテルへ.亀山から伊賀への名阪国道は一応一般国道なんですが,みんなまるで高速道路並みに飛ばしていました(所々緑色の高速っぽい看板が出ているが,まぎれもなく一般道路である).ホテルにチェックインしたあと夕食のために近くのワインとお肉をいただけるお店へ.ラムや伊賀牛を始め,赤ワインが似合いそうな料理を堪能しました.
食事後ホテルに戻り,風呂に入ってさっぱりした後,しばしNHKのラジオ深夜便を聴いてしまいました(それにしても,ラジオ深夜便の,あのしっとりしたテーマが流れると,学生時代の深夜ドライブが鮮明に思い出されます).
一夜明けて11月1日,いよいよ11月に入りました.ブッフェスタイル朝食を食べて(コロナ関連でブッフェスタイルの朝食は久しぶり)一日の英気を養います.その後チェックアウトして外へ出ます.昨日に続きこの日も良いお天気です.この日の目的地は県中部で奈良との県境に近い赤目四十七滝です.ここは渓谷の中に多数の滝が存在するところで,山梨の西沢渓谷や木曽の田立の滝などと似ています.片道4キロのトレッキングはまずまず中級向けと思われます.スタート地点には当地名物のオオサンショウウオが展示されているセンターがありました.
歩くこと数分で最初の見どころ不動の滝が登場、ここまではアップダウンがないので誰でも来られます.そこからは階段や勾配のきつい箇所も出てくるので足腰が弱い人は難しいでしょう.先述の不動の滝を含め,千手滝,布曳滝,荷担滝,琵琶滝の5つがメインの大きな滝で5つ目の琵琶滝から10分くらい奥に進んだ巌窟滝がコースの終点となります(この他大小たくさんの滝がある).この日の往路は2時間以上かけてゆっくり観察しながら歩きました.
(左上写真5)千手滝,(右上同6)布曳滝,(左下同7)荷担滝,(右下同8)琵琶滝
終点の巌窟滝で昼食(持参したコンビニおにぎり),帰路は下りなのでサクサク歩いたら1時間ちょっとでした.
赤目四十八滝観光の後は,津市の南方美杉地区にある続日本100名城のひとつ多気北畠氏城館跡へ.途中すれ違いが厳しい狭い道を通りたどり着きました.ここは戦国時代に伊勢を支配していた北畠氏の居城だったところで,現在は神社になっています.防御施設としては背後の山上に霧山城がありました.今回は到着時点で夕方近かったため登山は断念し,神社と隣接する庭園を見学しました.
(左写真9)北畠神社,(右同10)隣接する庭園
この後津へ戻りレンタカーを返却,駅前で夕食を摂って家路に着いたのでした.
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